読書感想

昨日の日記に出てきた本というのが、恩田陸黒と茶の幻想』。さっきの帰りの電車で読了。解説文にあるとおり、四人の大学時代の同級生が30代後半になって、屋久島に縄文杉を見に行くという旅のお話。『上と外』を読んで以来、敬遠していた恩田作品であったが、あらためて良いなと感心した。読後感もよくて安心である。 あと、旅のお話ってのは、やはり自分も登場人物と旅をしているような感覚になるし、旅の終わりの感慨ってのが実感しやすいせいか余計ひきこまれるものがあるなと。あと、当然のように旅行がしたくなった。少し前に読んだ加納朋子の『コッペリア』もさらに前に読んだ薄井ゆうじの『雨の扉』も、この作品もどれも、劇団員というか舞台女優が出てくる。どうも、そんな作品にめぐり合いやすいのかなとか思った。